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農協(JA)改革は消費者保護?


JAとは全国農業協同組合中央会(通称、JA全中)を頂点とする農協グループの総称で、1992年に農協のシンボル・マークとして使われるようになった。一般的に農協とJAは同義語として使われているが、農協がJAグループに所属する義務はないし、ましてや農家が農協に属する義務も法律もない。しかしながら、JAに属さない農協がほぼ存在しないことから、農協=JAという構図ができあがってしまっているのだ。

JAに相次ぐ不祥事(下記)があっても、JAは滅多に潰れない組織であり、仮に経営破綻したとしても近隣のJAが業務を引き継ぐため、地域からJAが消滅することのない頑強な組織構造を作り上げている。このように守られた組織の中では、法令遵守に対する意識は低下し、過去に掲げたJAの自己改革が進まない理由もある意味うなずける。

・・・食品偽装表示事件の一例・・・

2002年3月、全農子会社の全農フーズが、輸入鶏肉を国産と偽り流通させた。

⇒内部監査を行い、27件の不正表示を発見し、同年7月に「食の安全・安心に向けたJAグループの取り組み」を発表し、法令遵守(コンプライアンス)を徹底する。

2003年1月、八女茶の偽装表示が発覚、全農は一部業務停止命令を受ける。

2003年2月、玉ねぎの産地偽装が発覚した。

2003年3月、農水省による全国調査の結果、2000件を超える不適正表示とともに、JAS法違反行為も報告された。

その後も、そうめんの偽装表示、自主流通米の偽装表示、黒豚の偽装表示と枚挙に暇がないくらい偽装表示事件が繰り返された。

2004年10月、全農は6回目の業務改善命令を受ける。

・・・

2011年6月、子会社の食品卸売業「JAコープ食品」(徳島市)の偽装表示に関連し、農業協同組合法に基づき、法令順守態勢の構築を求める業務改善命令を出した。同法に基づくJA全農への業務改善命令は2001年以降で8回目。JA全農の法令順守態勢の甘さが浮かび上がった。

このように度重なる偽装事件を起こしても、JAの自主改革も自主改善も一向に進むことはない。相次ぐ食品偽装で不利益を被るのは消費者=国民である。政府による農協(JA)改革は止むにやまれるものであり、今回のJA全中の監査権廃止は表面化されない法令違反を浮き彫りにさせる一歩だと考える。農業の自由化よりも先に消費者保護の観点で農協改革を見つめてみてはいかがだろうか?

投稿者について

大沼 康介

大沼 康介

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北海道札幌市生まれ(1969年)石狩市在住。農業をサポートする仕事に携わって10年、知れば知るほど農業界の奥深さを実感。 多くの起業家が生まれる土壌を北海道に作りたい。 北海道の開拓魂が日本を変える力になると信じて、起業と新産業の創出を後押ししていきたい。 新規事業のサーバーとしての役割を発揮できるよう、自分自身も起業家精神を忘れることなく邁進していきます!

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