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農業に立ちはだかる障壁


就農するには、大きく分けて3通りのスタイルがある。「家業を継ぐ」「農業生産法人へ就職」「農地を取得して独立」の3通りだ。脱サラや定年退職後の第二の人生を農業でと考えている人も少なくないだろうと思うが、一口に農業をやりたいと思っていても就農するまでの道のりは楽なものではない。

私は農家ですと名乗り農業を営めば、今日から誰でも農家になれるのだが、農林水産省の定義する農家とは認定農業者のことを指している。認定農業者になれば、農家として多くの恩恵を受けることができる。まずは、農家として重要な農地を所有することが可能で、農業委員会から有利に農地の斡旋を受けることができる。資金面においては、スーパーL資金など長期低金利融資を受けることが可能で、各種融資制度が充実している。また、なんといっても各種補助金を受ける権利を有することが最大のメリットだろう。

一方、認定農業者は地域農協とは切っても切れない関係、いわゆる紐付きとならざるを得ない。なぜなら、融資にせよ補助金にせよ、その申請窓口は地域農協の場合が多いからだ。認定農業者は必然的に地域農協の組合員となる仕組みとなっていて、農協の組合員になると、組合勘定で日常のあらゆる決済が行われ、農家はお金のことを心配することなく農業生産に勤しむことができる。

ところが、この組合勘定が農業の自由を奪う足かせとなり、離農させるひとつの要因となっている。生産に必要な肥料、飼料の価格も、収穫した農産物や牛乳、肉製品の価格も、その決定権は農家から奪われ農業団体にお任せというわけだ。たしかに認定農業者として農業を営むメリットは大きいが、認定農業者となると同時に農協の組合員になるという慣例化されたシステムには甚だ疑問を感じてしまう。時代の変化に合わせて、本当の意味で農業に選択の自由と競争の原理が働くことを希望したい。閉塞感から抜け出せない北海道における、地域活性化はこうした自由競争の中から生まれるような気がする。

投稿者について

大沼 康介

大沼 康介

url: http://asa.hokkaido.jphttp://ksk.hokkaido.jp
北海道札幌市生まれ(1969年)石狩市在住。農業をサポートする仕事に携わって10年、知れば知るほど農業界の奥深さを実感。 多くの起業家が生まれる土壌を北海道に作りたい。 北海道の開拓魂が日本を変える力になると信じて、起業と新産業の創出を後押ししていきたい。 新規事業のサーバーとしての役割を発揮できるよう、自分自身も起業家精神を忘れることなく邁進していきます!

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